活動記事

2013年9月11日
平成25年度 第1回地域ITS研究会
日 時:平成25年9月11日(水)
場 所:札幌市教育文化会館(4F講堂)

 

話題提供1
サイバーナビの快適・安心支援について
市原 直彦 様
(パイオニア(株)カーエレクトロニクス事業統括部  副参事)

尖鋭的、かつ技術の粋を集めて開発したサイバーナビの快適・安心支援について、開発コンセプト、実装機能、ヘッドアップディスプレイ、および今後の展望などについてご紹介いただきました。  

サイバーナビは、快適・安心のために「運転に集中できる状態」を目指し、必要な情報を必要な時にわかりやすく表示することにこだわって開発していることを、実際のデモ映像などを用いて詳しくご説明をいただきました。  

サイバーナビが提案する必要な情報とは、誘導情報、周囲情報、ルート上の情報などで、これらの情報をドライバーに対していかに的確に伝えるか、ユーザインターフェースのみならず、インフォメーション音にもこだわって開発をしているということです。  

サイバーナビを支えるコア技術であるカメラ画像の認識技術(信号認識、前方車発進検知、前方車距離計測、白線検知、速度標識検知、横断歩道予告検知など)、およびヘッドアップディスプレイの原理や機能について詳しくご説明をいただきました。

 また講演の後半では、なかなか聞けない開発エビソートや苦労談などをご紹介いただき、会場一同、興味深く聞きいっていました。  

質疑応答では、サイバーナビの開発のロードマップやスマートフォンや他のナビゲーションとの関係性やパイオニアの戦略について、追突防止機能の実装の可能性について、ゲリラ豪雨など局所的気象の情報提供について、道路候補領域の判定精度など広範な質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。


講演の模様
話題提供2
函館の土木遺産を活用した新たな観光コンテンツの活用について
布村 重樹 様
(道南技術士会)

道南技術士会で取組んでいる「函館の土木遺産を活用した新たな観光コンテンツの活用」についてご講演をいただきました。  

講演では、最初に函館の土木遺産の特徴、函館の歴史、近代土木の歴史とともに、函館観光の実態や土木遺産コンテンツの観光への活用の可能性についてわかりやすくご紹介をいただきました。  昨年度、取組んだ土木遺産フットパス体験ツアーについて、実施のコース、見どころの説明とともに、参加者から寄せられた意見や感想、ツアーを実施して得られたノウハウなどについてご説明をいただきました。  

またスマートフォンを活用した体験ツアーも昨年度2回実施しており、ツアーの概要、ツアーの魅力を高めるために工夫した古写真などのコンテンツやイカール星人動画、撮影ポイントクイズ、シューティングゲーム、記念撮影などの機能、およびツアー実施後のアンケートや参加者の評価や今後の課題などについて詳しくご説明をいただきました。  

講演の終盤では、土木遺産を次世代に引き継ぐことの大切さ、地域への貢献、訪れる人々へのホスピタリティ向上など、今後の展望と可能性や様々な波及効果について具体的なご紹介をいただきました。なおスマホOSのバージョンアップに対応するためソフトを改修する費用がかかることも切実な問題ということです。  

質疑応答では、歩いて廻ることの出来ない函館郊外の土木遺産の活用や市内の遺産との連携やこの取り組みを行う上で苦労した点について、ARに取組んでいる他地域との情報交換やAR活用で目指していることについて、ツアー参加者の年代の別の傾向などについて、会場から質問があり、活発な意見交換が行われました。


講演の模様